僕の職種を希望する人は少なく、サラリーマン生活十数年の僕でも最近まで後輩がいませんでしたが、めでたく新入社員が配属されました。
がしかし、下っ端生活の長い僕は指導することに慣れておらず悪戦苦闘の毎日です。そこで、有名な本書を手に取りました。本書の中で新米指導者の僕でも実践できることを紹介します。
笑顔を忘れない/不気味悪くない程度に
笑顔の効果は強力である。たとえその笑顔が目に見えなくても、効果に変わりがない。
引用:人を動かす
とある会社の部長がどうしても採用したい人材に電話をした時のことが例として本書に書かれています。
そういえば、昔の僕の上司はいつも気難しい顔をしていました。若かりし頃の僕はいつも上司の顔色を伺いながら仕事をしていて、こちらまで気難しい顔をしていた記憶があります。
めでたく私の後輩となった人材に、同じことをしないように常に笑顔を忘れずに過ごそうと思います。年齢を重ねると性格が顔に出ると言われますが、笑顔が地顔になるまで続けていきたいものですね。
これまでも、いらいらしている時に無理やり口角をあげて笑顔を作るようにしていましたが、ときおり周囲の人たちに不気味がられることがあるので、ほどほどが良さそうです。
しゃべらせる/無口な相手にもしゃべらせる
相手の言うことに意義をはさみたくなっても、我慢しなくてはいけない。相手が言いたいことをまだ持っている限り、こちらが何を言っても無駄だ。大きな気持ちで辛抱強く、しかも、誠意を持って聞いてやる。そして心おきなくしゃべらせてやるのだ。
引用:人を動かす
本書の中では、一方的に説教をする母親と反抗的な娘の例が紹介されています。ビジネスの場だけでなく日常生活でも活かせそうな内容です。
僕は「後輩のため」にという(勝手な)思いから、たくさんのことを伝えようとして、たくさんしゃべることがあります。知らないうちに後輩を、本書の中の反抗的な娘のような状態にしてしまっていたかもしれません。
比較的無口な後輩は自ら意見を言うことは少ないので、ただしゃべらせるだけでなく、しゃべりやすい環境を作ってあげるというのも僕の重要な役目だと感じました。(「笑顔を忘れない」が有効そうですね。)
また本章の後半では、仕事上の手柄話を大得意で吹聴して回った女性が、同僚から反発を受ける例が紹介されています。僕もそれに近い時があると自覚しているので、聞き手に回るようにしていこうと思います。(口は災いのもと)
自分の過ちを話す/武勇伝おじさんにならない程度に
人に小言を言う場合、謙虚な態度で、自分は決して完全ではなく、失敗も多いがと前置きして、それから間違いを注意してやると、相手はそれほど不愉快な思いをせずに済むものだ。
引用:人を動かす
本書では、ドイツの皇帝ウィルヘルム二世とフォン・ブロウ首相のやりとりを例に紹介されています。
後輩に対して「俺の若い頃は・・・」のように、自分の若い頃のほうが優秀だったような言い方をしてしまいがちです。きっと、昔の記憶が美化されているだけだと思うのですが、言われた方は気分が良くないですよね。
自分の過ちと間違いへの注意のバランスをとるのには、勇気と慣れが必要そうですが一度チャレンジしてみようと思います。
ただし、口下手の僕は一歩間違えると、自分の過ちを自慢気に話す、武勇伝おじさんになりかねないので要注意ですね。
追伸
「人を動かす」ことは、指導することばかりではなく、ビジネスの場などのいろんな場面で生じる出来事です。興味のあるあなたも一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
新米指導者の僕は日々「指導」することに悪戦苦闘の毎日を過ごしています。同じ境遇のあなたもともに解決しましょう!