- 構造設計一級建築士がよく使う機能
- CASIOとSHARPの関数電卓の特徴
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構造設計一級建築士がよく使う機能 5選
現役の構造設計一級建築士である私が、普通の電卓にはない機能の中でよく使うものを紹介します。
関数電卓の中でも実際に使用しているのはこのくらいの機能で、上位グレードのものでなくても十分です。
Ans(アンサーメモリー)
結果を一度求めておいてそれを後で利用するための機能です。普通の電卓のメモリー機能(M+やM-)と類似するものでしょうか。
特に、括弧が複数種類入っているような長い式の計算をする場合に活躍しており、今回紹介する機能の中での使用頻度1位のものです。
α=2/[3×(1/2-e/L)]
※( )を先に計算 → 2/(3×Ans)
π(パイ)(円周率)
いわゆる3.1415192で、主に円の面積を求める際に使用します。
感覚的には高頻度で使用しているイメージだったのですが、構造計算特有の式の中にはあまり含まれていないので、円の面積を求めること自体が高頻度なのでしょう。
A=π×半径2
xn,×10n(べき乗)
特に単位合わせのために×10nをよく使います。
at=M×106/(ft×j)
※単位が、M:kNm、ft:N/mm2、j:mmで表されている場合
sin,cos,tan-1(三角関数)
文系の方にとっては見たくもないであろう三角関数。その中でもよく使うのはこちらの3つです。
三角関数ではなくても求められますが、私はブレースのような斜めの部材がある時に使用することがあります。
( )(括弧)
普通の電卓を使用している方はメモリー機能(M+やM-)を駆使していると思いますが、関数電卓使用者は、( )と四則演算を正しい順序で行ってくれる関数電卓の機能によって計算するのです。(そしてメモリー機能を使いこなすことができないのです)
よって、私は普通の電卓で臨む資格試験の時には、いちいちメモをとりながら計算をするアナログ方式で対応しています。
α=2/[3×(1/2-e/L)]
※( )を使いながら計算式通り入力
Ansと同じ例ですが2通りの入力方法をすることができます。
ちなみに、普通の電卓にこの機能と2行表示が追加されたこちらの電卓が、一級建築士受験生に人気のようです。
CASIO or SHARP
ちなみに私はCASIO派です。(よって下記の記事はCASIO贔屓です。)
CANONも関数電卓を発売しているようなのですが、皆さんの身近に使っている方はいらっしゃるでしょうか?我こそはCANON派!という方がいたら魅力を教えてください。
細かな違いはたくさんあると思いますが、私が比較した点は次の2つです。
キー配列
キー配列は、ある程度慣れによるところが大きいので違いはあまり感じません。
強いて言うなら、ACやDELが数字キーから遠いことくらいでしょうか。
シフトキー使用の有無
関数電卓にはキー自体に印字された機能と、その上部に記載されているものがあるため、一つのキーに2つ以上の機能があります。
上部に記載されている機能を使う場合には、直前に別のキーを押さなければならず、高頻度で使う機能がここに印字されているとかなり煩わしく感じます。
- CASIO SHIFT/ALPHA
- SHARP 2ndF/ALPHA
直前に押すキーの有無について、無しを〇、有りを✕としてまとめると左表のようになります。
私がCASIO派の最も大きな理由は、Ansが〇であることです。πが✕なのは残念なですが、使用頻度的にAnsを優先せざるを得ませんでした。
あとがき
資格試験では関数電卓の使用を認められていないことが多く、普通の電卓を使わざるを得ません。
今年は簿記受験を考えているので普通の電卓を物色しているのですが、CASIOは1の下が0ではなく00のものが多いようで、CASIO派の私にとっては悩ましいところです。。
おすすめの電卓がありましたら是非教えてください!
構造設計一級建築士の三種の神器の一つである関数電卓。皆さんはどこのメーカーのものをお使いでしょうか?
身近な構造設計の実務者では、CASIOかSHARPのいずれかでしたのでその2メーカーに絞って特徴をまとめます。